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ウォーゲーム成分入り雑記

Brazen Chariots - Operation Scorpion | ソロプレイ (2019/05/04)

 Multi-Man Publishing 公式サイトの Order History から確かめられる Status で昨年プレオーダーした僕の Brazen Chariots が海を渡りだしたのを知ったのは連休に入るまえのことで、京都・大阪・兵庫へ遊びに出かけて帰ってくるころには届いているだろうと久々の関西旅行とおんなじくらい楽しみにしていた。
 ウォーゲームに感じる「楽しみ」のひとつに注文から現物の届くまでの時間があって、プレオーダーの場合は忘れた時分に発送されるからダブルインパルスで楽しめる。届いたらとっととシュリンクを破り、検品も兼ねてひとしきり愛でたあと通常「楽しみ」はいったんおやすみ、また気分や機運の高まるまで待つのだけれど、今度は連休のまっただなかであったことと大阪で Baptism by Fire をプレイするためにシリーズルールの復習を済ませていたことからいずれもなかなかハイレベルで、経ヶ岬山頂展望台へ昇ったり(霧が濃くてなんにも展望できなかった)天橋立を徒歩で往復したり(復路は船で渡るつもりが営業時間を過ぎていた)した帰りにセリアへ寄って小物入れを買い、しっかり到着していたMMP印のダンボール箱を開け、インボイスに記された送料にあらためてぎょっとしつつカウンターを切り離しはじめた。

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 近年のMMP製品のカウンターシートはかつての倍くらい厚手の紙製で、僕は指でつまんだときに得られる満足感が好きなんだけどカットの際にたいそうバリの出るのが玉に瑕。それと厚さのせいか筋力の衰えか、切り終えた翌日、へたすると翌々日に腕が筋肉痛で傷んだりする。途中から「どうせ四隅を整えるんだから」と十年来のこだわりを捨て、カッターで切るのはやめて指でちぎった。
 なにかやらかしたらもう1個買えばよし。
 そういうふうになにかにつけ開き直れるようになったのは年をとってよかったと思えることの筆頭で、実際、昨年の秋頃、無線綴じのルールブックをバラバラにほつれさせてしまった Atlanta is Ours を買い足したのだった(あのルールブックはちと糊付けが甘いような気がします、お持ちの方はあまり豪快に開きすぎないようご注意)。
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 マーカー類はシリーズ過去作のをほぼ流用できるので実質2枚程度を切り離し終え、その日の晩には導入によいとルールブックの勧めるシナリオ 5.4 Operation Scorpion をセットアップ。全2ターン(1941年5月26-27日の2日間)で、ドイツ軍 15 Pz と KG Herff がイギリス軍 22 Gds の守る Halfaya Pass を攻め落とせるかどうかを競う。
 マップ1枚の限られた区域のみ、両軍3フォーメーションずつ、勝利条件は1ヘクスの支配如何と、スナック感覚で遊べる小品となっております。それでいて、3回(2回の途中やり直し含む)ソロプレイしてみたところ、Battalion Combat Series の主要ルールをおおむね練習できるようなデザインになっていて、なるほどたしかに導入として好印象。
 Halfaya Pass を守る歩兵は対戦車砲の Support を受けており、防御時有利な修正を得られたり、戦車→歩兵限定の攻撃方法 Attack by Fire を受けずに済んだりする。そこでドイツ軍はまず戦車を差し向けて Engagement を仕掛け、敵の Support を引き剥がそうとするのだけれど、近くにいる Red AV 持ちのマチルダに接して Stop Engagement が発生する。その他、戦車は敵戦車を退かせるとか敵歩兵を削るには強いけど、土地の確保・維持にはやっぱり歩兵だね、等々のBCS感覚の一端を味見するのにうってつけだと思う。
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 結果はハルファヤ峠をがっちり抑えたドイツ軍の勝ち。
 ルールの誤解や読み落としをこの一本でだいぶん洗い出せた自信がついたので、現在は、せっかくだからなにかデカいやつをひとつと全3マップをフルに使う 5.6 Operation Battleaxe: Mini-Crusader をプレイ中。そちらはまた。